朝起きて、身支度して、チェックアウト。
とりあえず、駅ビルのCubeの地下で、コーヒーとトーストを。
この時点で9時くらい。

今日は、定期観光バスのツアーに申し込んでいます。
や、一日めに、パンフをたまたま見つけて、「あ、御所に入れる・・・」と申し込んだんです;;;(前日までに、住所氏名年齢を告げて予約すればOK)
いつも、突発旅行すぎて、御所とか予約が必要な場所は行けず仕舞いだったので、このさいツアーで行ってみるか・・・と。



それから、ツアーが10時50分からだったので、近場でうろつけるとこ・・・ということで、西本願寺まで行ってきました。
お堂で軽く手を合わせ、太鼓楼を眺め。太鼓楼に関するチラシのようなものが置いてあったので、貰ってきました(新選組のことが紹介されています)
いろいろ修復工事中だったりしますが、この境内の景色、幕末当時はどんな感じだったのだろう、と想像してみたり。

油小路や、本光寺(伊東さんの絶命碑があるところ)、リーガロイヤルホテル(不動堂屯所跡)を眺めつつ、ぶらつきました。
油小路って、堀川通(リーガロイヤルホテルのある通)より一本入った通ですが、なんで伊東さんここ通ってたんだろう。
近藤さんの妾宅がこの通だったのかな・・・(不勉強にして、位置を知らないのですが)
なんてことを考えつつ、京都駅に戻ります。


↓伊東甲子太郎絶命の碑がある本光寺。 実際の碑は中です。
今回は、スルーしましたが、インターフォンを押してお願いすると、ご住職のおばあさんが開けてくださって、説明もしてくれます。






さて、駅のバスロータリーの端、定期観光バス乗り場で、チケット発券してもらい、バスに乗り込みます。
一人でツアーものに参加するのって気が引けたのですが、ちょうどお一人でいらしてたおば様と、ご一緒させてもらいました。

まずは、御所です。
道すがら、ガイドさんが見える建物の説明等してくれます。

御所の入り口は、皇宮警察の人?が警備していて、車の出入りもいちいち柵を開け閉めしています。
ちょっと緊張しつつ、整列して中へ。
宮内庁の人が説明してくれます。
でも、外国のツアー団体とか、けっこう人多かったですね。
御所は、建物の外をぐるっとまわっていく形になります。
もともと土御門東桐院という里内裏だった今の場所が正式に御所になったのが1331年。
今の建物は1855年の再建だそうで・・・。
案外建て直しの回数が多いし、新しいんだなあと思いました。

一般公開のときは、十二単の人形とかが飾られるらしいですが、今日は至って地味でした。
諸太夫の間、紫宸殿と回って、建礼門は天皇しか入れない門だ、とか中の高御座は今上陛下の即位のときは分解して東京に運ばれた、とか説明を聞きます。

舞一夜ごっこをしようと思ってたのですが、外から見ているだけだと、そんなに雅な印象がせず。
小御所会議の説明(王政復古のあとの慶喜の処遇などが話し合われた)を聞いたりして、頭が恋華モードになったりして(笑)

建物もゲーム中のような配置になっていません。
後宮のほうは行けませんでしたし。
ここって、東京に移られるまでは、実際生活してらした・・・んですよね?
今、外から見る限りでは、庭なんかが砂利や松で寂しげなせいか、生活していたり、仕事をしていたイメージが湧かないのですが・・・。

ささっと回り終えてしまったせいもあり、もっとじっくり想像しつつ回りたかったなあ〜と思います。


こちらが紫宸殿







30分ほどで、一回りして、バスに戻りまして、次は大徳寺



私はまったく詳しくないのですが、一休禅師が再建したとか、秀吉が信長の葬儀をしたとか、千利休が木像の件で切腹する原因になった門とか・・・というエピソードがあるお寺のようです。

中は、塔頭の、いくつものお寺に分かれている感じ。
説明札を見ると、それぞれ面白そうなのですが、今日は団体行動なので、まっすぐ大仙院へ。
精進料理をいただきます。
梅のてんぷらが名物だとガイドさんがおっしゃってましたが、ジャムのような甘い果肉の梅が衣をつけて揚げてあって、不思議な味でした。(美味しかったけど)
お豆腐や、湯葉や、煮物はもちろん美味しかったですv
食事のあと、お寺の方がぐるりと説明をしてくれました。
お話が面白いお坊さんでした(笑)
こういう説明してくれるのが、団体行動の醍醐味ですよね。
食事がちょっとせわしなかったけど;;;

お庭や部屋って、説明してもらわないと、「ふーん」って見過ごしがちなんですよね。
「綺麗」とか「落ち着く」とかは、感じることが出来ますけど、枯山水の庭の石の意味とか聞くと、面白く見られるし。
蓬莱に見立てた岩から、流れが発して、建物を一周して前庭の海に注ぐ・・・という全部意味のある構成になってるんだと聞いて、へえ〜と思いました。
秀吉と利休がお茶をした部屋とかも、聞かなきゃただの部屋ですけど、聞いたあとだと、想像が膨らみます。
お茶や、書と関わりが深いらしく、ご住職の描いた掛け軸とかの説明もしてくれました。
「気は長く、心は丸く、腹立てず・・・」って文字を絵っぽく見立てて書いてあるやつとか。
半分テレビショッピング状態でしたが;;;

ものすごい駆け足でしたが、希望者にはお茶をたててくれて(200円なり)、大仙院を出て、次は特別公開の本坊へ。
といっても、建物の中ではなく、お庭を見るのです。
しかし、ちょうど日が直接当たる時間でして・・・しかも、木立のない枯山水。
暑かった・・・!眩しくて見づらいし;;;
比叡山を借景にしてる庭園ですが、建物が増えて、住宅の洗濯物などが見えるようになってきたため、生垣を高くして、借景を止めてしまったそうです。





さて、次は泉湧寺
こちらは、かつては一般には公開されていなかったのですってね。
私たちでも入れるようになったのは、戦後だとか。

まずは仏殿で、説明を聞きます。
すごく太い柱なのに、ひびを防ぐために、もっと太い原木を4分割しているんだと聞いてびっくり。
どんだけ太い木だったのか。
その他は、天井の狩野探幽の龍の絵、涅槃図、探幽の白衣観音図など。
ああ、以前団体客に紛れ込んで、お話聞いたっけなあ・・・。
あれも、こんなツアーだったのかな。

で、特別公開の御座所



(外から見たところ。この塀の中が御座所です)


皇族方がお墓参りに来られると、今でもここで休憩されるそうです。
襖絵は、表方は唐絵、裏(皇族方が見るような奥向き)は、大和絵だそうです。
筆者不詳が多かったですけど・・・。
「本来は美術館にあるような絵ですが、皇族の方に寛いでいただくため、こうして普通に襖としてます」ということでした^^;

皇族しか入れないのですが、ご位牌を集めた棟もありました。
あと、神仏分離のときに、皇族が持っていた念持仏を皇居内には置けなくなり、こちらに移しました・・・という海会堂。
蔵のような棟で、「絶対に焼失するわけにはいかないので、こういう造りです」とのこと。

皇族の方はこちらのお寺でお葬式をする・・・って聞いたのですが、お寺でお葬式・・・? と不思議な感じだったのですが、明治以前は別に神道一辺倒ってわけではないのですよね。
お坊さんになる皇族や、お寺を建てる皇族がいたわけだし、そりゃそうですよね。

楊貴妃観音をちらっとお参りして、バスに戻ると、これでツアーは終了。
京都駅に戻って、解散。





まだ早めだなあとは思ったものの、もう4時で、お寺等は閉まってしまうので、駅の大階段から夕日に染まる街を眺めてました。
それから、伊勢丹に入っている「マールブランシュ」で林檎と鳴門金時のパイを食しました(笑)

と、たっぷり堪能したところで、新幹線にて関東へ帰還。

ツアーだと、ちょっと自分のペースで、ってわけにはいかず、慌しくなってしまうけれど、普段行けないところに行けたり、説明してもらえるので、楽しいです。



今回は、結果的に「いろいろ体験してみよう、いきあたりばったりツアー」になりました〜。


      


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