■フライングのリズさん&神子ssです。
まだキャラクターもストーリー展開も定かにはわからないし、創作なんて書かないと思っていたのに、急に妄想が湧きました。
管理人のお遊びと妄想の産物ですので、うっかり読んでしまっても苦情はおやめくださいませ〜;;;

追記:まだ呼び方が分からなかったので、「師匠」になってます。■




「pride」




あいたっ・・・」
「少し我慢しろ」
意地になって長時間剣術の練習をしていたせいで、腕を痛めたようだった。
師匠が調べるように腕に触れると、思わず声が漏れる。
絶えることのない打撲と擦り傷の跡。
およそ綺麗とはいいがたい自分の腕。
今は、それが当然になってしまった。
ぼんやりと、具合を診てくれている師匠の金の髪が、室内の乏しい灯りを弾いて光るのを見つめる。
いつもは鋭い蒼の瞳が、今は伏せられたまつげの影で柔らかく細められていた。
深い湖面を見るようで、吸い込まれてしまいそうになる。

「しばらく冷したほうがいいな」
冷した布を当てられると、じんと心地よい冷たさが広がった。
鍛えられた男の人の手なのに、そっと布を固定してくれる手付きは限りなく繊細で優しい。
私は、目を閉じてしばらくその優しさに身を委ねていた。

「・・・辛いか?」
目を伏せたまま、静かに訊かれた問い。
「・・・いいえ。」
そっと答えると、布に重ねられた掌にわずかに力がこもった。

それは、半分嘘で半分本当だ。
戦いの毎日、明日をも知れない日々。
それでも、貴方の隣にいるために。
私は、選んだ。
この傷を誇りに変えることを。

だから、願わくば。
この手に、大事な人を守るだけの力を持つことが出来るよう―








3発売前、お祭り気分モード
2004.11.09



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